次世代ファイアウォール(FW)の開発、販売を手がけるパロアルトネットワークス(金城盛弘社長)は、同社の次世代FW「PAシリーズ」を活用したクラウド型のエンドポイント管理ソリューション「GlobalProtect(グローバルプロテクト)」を2010年第4四半期から提供を開始する。パロアルトでは「GlobalProtect」のようなPAシリーズの付加価値サービスも合わせて、大塚商会などパートナー経由で販売することにより、前年比3倍強の売り上げ拡大を目指す。

乙部幸一朗
技術本部長
 パロアルトネットワークスの次世代FW「PAシリーズ」は、同一ポートを通るアプリケーションとユーザーを識別・可視化して、ポリシーに基づいた通信制御を行うほか、ウイルスなどの脅威を高速処理する製品。

 ゲートウェイに設置する管理製品は、社内のPCに対して個別にアプリケーションの使用制御を行うことが可能だが、社外に持ち出された管理外のPCに対しては、使用制御を行うことができない。そのため、社員が自宅に持ち帰ってWinnyなどをインストールすることによる情報漏えいがリスクとして懸念されていた。そこで、今回「GlobalProtect」を発表したわけだ。

 「GlobalProtect」は「PAシリーズ」を利用して、社外のPCに対して、ポリシーを適応できるクラウド型のエンドポイント管理ソリューションである。企業の内外に関係なく、ユーザー単位で必要なアプリケーションを許可し、不必要なアプリケーションの利用制限を行う。

 ブラウザを使ってエンドポイントに自動的にエージェントをインストールする仕組み。ユーザーが持ち出しPCからインターネットを利用する際には、企業が管理する本社、拠点、もしくはプライベートクラウド内に設置されたPAシリーズで、最短距離にあるゲートウェイを特定し、必ずそのゲートウェイを一度通してPCを保護するのが特徴。「他社のVPN製品のようにユーザーごとにライセンス料金がかかるわけではなく、きょう体単位での料金設定なので、安価に導入できるのが強み」(乙部幸一朗・技術本部長)という。

 大手企業の外勤社員向けとして、あるいはサービスプロバイダのFWサービスの高付加価値として、PAシリーズとともに「GlobalProtect」をアプローチする。

 金城盛弘社長は「最近の事例ではKDDIにFWサービスとして当社のPAシリーズが採用された。すでに当社のFWを利用しているようなプロバイダに『GlobalProtect』を採用してもらえれば、付加価値の高いサービスになる」と優位性を語る。同社ではこうしたサービスを踏まえてPAシリーズの拡販を図り、前年対比3倍の売り上げ拡大を目指す。(鍋島蓉子)