ストレージ関連メーカーのストレージ・ビジョン(高橋洋社長)は、SMB(中堅・中小企業)市場にバックアップを広めることに乗り出した。クライアント端末のデータをバックアップできるアプライアンス「Treasure Stone(トレジャーストーン)」をこのほど本格的に販売開始。有力な販社を確保して同製品を拡販し、発売後1年間で300社への導入を狙う。

黒瀬克也
海外営業本部長
 ストレージ・ビジョンは、RAID技術をベースとしたストレージ関連製品を得意としており、ミラーリング製品がFA業界でトップレベルのシェアをもっている。これまでターゲットとする業界を絞って提供してきたが、「事業領域を広げていく」(黒瀬克也・海外営業本部長)という考えから、バックアップ事業に着手。しかも、SMB(中堅・中小企業)をユーザー対象としていくビジネスモデルの構築に踏み切った。このほど、「トレジャーストーン」を市場投入する。

 「トレジャーストーン」は、ユーザー企業が簡単に導入できることを売りにしたアプライアンスで、ネットワーク上にある一つのコンソールで、バックアップの実行、復元、ジョブ管理ができる。価格は、2TBのHDD4台で98万円に設定。同社では、データのバックアップにコストをかけられないSMBをはじめ、大企業の1部門や中小拠点などに向けて拡販を図っていく。ユーザーの社員数は、「1案件あたり20人前後を中心に、多くても30人程度を想定している」という。販路としては、トラストシステムと販売契約を結んでいるほか、このほど2次店として大塚商会のBP事業部を確保した。

 売り方については、「アプライアンスの特性から、まずはこの製品を単体で販売していくのが望ましい」と考えている。ただ、製造業向けにCADとセットで提供するなど「業務で活用するアプリケーションと組み合わせるといった販売パートナーが得意な提案も進めてほしい」との方針を示す。

 ストレージ・ビジョンがバックアップ製品を販売できるようになったのは、データ・プロテクション技術をベースとしてバックアップ製品の開発を手がける米FarStone Technology社と販売契約を交わしたため。まずは、「トレジャーストーン」で300社への導入を促し、「軌道に乗った段階で、次のステップとして日本メーカーのハードと米FarStone Technologyの技術を組み合わせたアプライアンスの提供も視野に入れる」としており、国産メーカーとの交渉を進める方針だ。(佐相彰彦)

クライアントデータのバックアップが可能な「TreasureStone」