日本クエスト・ソフトウェア(大越大造社長)は、仮想化ソフトウェア「VMware ESX/ESXi」専用のバックアップ・レプリケーション・リカバリソフト「vRanger 5」を発売した。リカバリ作業に手間がかかり、しかも高額という既存の仮想化環境特有の課題を解決する安価な製品として、日本市場に投入した。販売会社を通じて、VMware製品で仮想化環境を構築する企業に売り込む。

古山早苗
システムコンサルタント
 「vRanger 5」は、イメージ・ベースのデータ処理に最適化されたVMware用のデータ保護ソリューションである。VMwareのフルバックアップ、差分・増分のバックアップを高速化し、バックアップ・イメージのサイズを大幅に削減できるのが特徴だ。米クエスト・ソフトが米ビジョンコア社を買収する以前、国内ではネットワールドが販売していた。最新のバージョン5を日本市場に投入するのは初めて。

 VMware製品の仮想環境では、複数の問題点が浮上している。従来の標準的なネットワークバックアップ方法では、対象の機器ごとにエージェントを入れる必要があり、ライセンス費が高額で仮想マシン全体のリストアが煩雑になる。また、標準的なネットワークバックアップを採用し、エージェントをサービスコンソールに集約した場合は、仮想マシン内のファイル・リストアができず、差分・増分のバックアップを取れない。ネットワーク経由のデータ転送になるので、ネットワーク自体がボトルネックになる可能性がある。

 その点、「vRanger 5」は、「仮想マシンごとのエージャントのインストールが不要で、ネットワーク性能が及ぼす影響は小さい。バックアップサーバーがボトルネックになることもない」(古山早苗・システムコンサルティング部システムコンサルタント)とアピールする。


 こうした利点の実現には、VMware社と密に技術連携してできたアクティブ・ブロック・マッピング(ABM)という技術でVMイメージのサイズを約30%削減できることなど、先端技術が寄与している。これによりストレージ利用量も大幅に削減できる。「vRanger 5」のインストール作業もわずか15分ですむ。同時に仮想化環境のデータ保護をカバーする。標準価格は、エントリーのSEエディションが9万8000円、Proエディションが14万8000円と安価だ。(谷畑良胤)