NRIセキュアテクノロジーズ(NRIセキュア、増谷洋社長)は、ユーザー企業が開設・運用するウェブサイトを探索(棚卸し)し、セキュリティ対策状況を診断するサービス「GR360」を始めた。大手のユーザー企業でも、「どの子会社、事業部門がいくつのウェブサイトを運営しているかわからない状況」に着眼。ウェブのぜい弱性を突いた攻撃による機密情報の漏えいが頻発していることから、サービス化に至った。価格は50万円(50ドメイン)から。

岡博文
セキュリティコンサルタント
 NRIセキュアは、情報セキュリティ関連製品の販売と、企業がセキュリティ対策を施す際のコンサルティングサービスを手がける。ウェブシステムのセキュリティ対策状況をチェックする「Webセキュリティ診断サービス」は、大手企業を中心に約300システムを手がけた。「GR360」は、「Webセキュリティ診断サービス」を展開するなかでビジネスチャンスがあると捉えて、3年ほど前に企画したものだ。岡博文・テクニカルコンサルティング部セキュリティコンサルタントは、「大手企業は最低でも200くらいはウェブサイトを運営している。だが、各事業部や国内外の子会社が、どんなウェブサイトをどのくらい運営しているかを把握していない状況」と語る。「会社のメインサイトは当然管理しているが、商品個別のサイトやキャンペーンサイトといった小規模サイトまでは管理できていないケースが多い」と、ユーザーの現状を説明する。大規模な機密情報漏えい事故が頻繁に起きていることを受け、ニーズが高まると判断した。

 サービス内容は、ユーザー企業の関連するウェブサイトを、全世界を対象に独自ツールを活用して把握する。そのうえで、各ウェブサイトのセキュリティ対策状況と危険度を検査し、レポートを提出。レポートは、情報システム担当者向けと経営者向けの二通りを用意する。価格は50万円(50ドメイン)から。目標は獲得ユーザー企業数が100社、売上高は1億円。「大規模な個人情報漏えいで、企業の経営層が不安を抱き、ウェブサイトのセキュリティ対策を真剣に考え始めている」(岡氏)。すでに20プロジェクトほど引き合いがあるという。NRIセキュアは、直販のほか、SIerとの協業によって拡販することも考えている。(木村剛士)