仙台市のソフトウェア開発会社であるSRA東北(阿部嘉男社長)は、大学評価(研究者)データベース(DB)システム「DB-Spiral Version.2」の全国販売を強化している。東日本大震災の影響を受けて、東北地方を中心とした受託ソフト開発案件が減少したため、評価DB市場で先行する「DB-Spiral Version.2」の販売で売上減少分を補う。旧帝国大学と称される国立大学向けを中心に営業担当者を配置して、今後3年以内に全国200校への導入を目指す。

阿部嘉男社長
 「DB-Spiral」は、研究者向けのXML DBとして開発。国立大学が独立行政法人化するのを受け、各大学が業務運営の効率化や目標設定・評価などを実施し始めた頃の2004年に、東北大学で開発した大学評価DBをベースにパッケージ化した製品だ。

 具体的には、大学評価活動に関する認証評価機関への対応や大学経営における目標管理のPDCAを構築。XML DBのシングルソースで、ウェブへの情報掲載などマルチユースできるのが特徴だ。阿部社長は「研究者情報、大学評価に関係する煩雑な業務を効率化しつつ、新たな価値を生み出す情報活用システムだ」と話す。東日本大震災の後には大阪の大学に導入するなど、現在までに40校以上に導入されている。

 震災の後、売上高の半分以上を占める地元有力企業からの受託ソフト開発案件が激減。阿部社長は、夏前までに「DB-Spiral Version.2」の販売に人的リソースを集約することを決断した。震災後はエリアを広げて全国へ販売展開している。(谷畑良胤)