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日立コンシューマエレクトロニクス 各国に適したプロジェクターを提供 ハイエンドモデルでシェア20%を目指す

2012/11/22 18:26

週刊BCN 2012年11月19日vol.1457掲載

 日立コンシューマエレクトロニクス(渡邊修徳社長)は、国内外でプロジェクター事業の拡大に踏み切る。超短投写のハイエンドモデルと電子黒板などを組み合わせて、日本や欧米、中国などで新規顧客の開拓を図っており、2015年度(16年3月期)までに日本と世界でともにハイエンドモデルの分野でシェア20%の獲得を狙う。

大塚房夫
副本部長
 日立コンシューマエレクトロニクスは、世界でプロジェクター事業を手がけており、日本や欧米など先進国でハイエンドモデル、新興国でローエンドモデルなどと製品を切り分けて販売に力を入れている。大塚房夫・プロジェクタ本部副本部長は、「今年度上期は、中国や中南米などが大幅に伸びた。日本は、過去最高の売り上げを記録した」とアピールする。

電子黒板に適した「CP-AW2519NJ」

 同社のプロジェクターは、ハイエンドモデルで超短投写を強みとしており、他社製品よりも省スペース化を図った小型のきょう体にデザインしている。例えば、「CP-AW2519NJ」は電子黒板の用途で使うプロジェクターとして業界最小・最軽量を実現しているほか、約23cmあれば80インチ相当のスクリーンを映し出すことができる。ミラー反射型なので、壁に設置して電子黒板で授業を行うのに邪魔にならない。大塚副本部長は、「大学などの教育機関で、黒板からプロジェクターへの置き替え需要を獲得している」と販売状況を語る。約82cmの距離で80インチ相当のスクリーンを映し出す直接投写型の「CP-D31NJ」は、「会議室での大画面投写ニーズに対応している」という。新興国では、独自に開発した「ハイブリッドフィルター」によってフィルターのメンテナンス間隔が2000~1万時間と長いことから、「なかなか壊れない耐久性が評価を得ている」としている。ハイブリッドフィルターは、大ホールなどに設置しているプロジェクターの清掃に要するコストや手間を省くことができる点から、国内でもニーズが高まっているようだ。

 他社製品との差異化を図ったハイエンドモデルで、「さらにビジネスを拡大するために、今後はシェア拡大にこだわる」という方針を打ち出し、日本と世界ともにハイエンドモデルの分野で20%のシェアを目標に据えている。(佐相彰彦)
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外部リンク

日立コンシューマエレクトロニクス=http://www.hitachi-ce.co.jp/