「日本市場の特徴は、バージョンが変わっても、以前と同じオペレーションができるというような互換性を求めるところにある」と、イスラエルのマジックソフトウェア・エンタープライゼスのUdi Ertel社長は感じている。日本以外では、バージョンの違いによる互換性を求めるケースは少ないという。

マジックソフトウェア
Udi Ertel
社長
 そこでマジックソフトウェア・エンタープライゼスは、日本法人であるマジックソフトウェア・ジャパンにリサーチ部門や研究開発部門を用意し、日本市場のニーズを反映した日本バージョンの製品を提供している。「それだけ日本市場を重要視しているということ」とUdi社長は語る。ローカルにリサーチと研究開発の部門があるのは、日本のみだという。

 マジックソフトウェアは、アプリケーション開発プラットフォームやシステム連携プラットフォームなどを提供している。1983年の設立で、現在は欧州Asseco Groupの傘下となっている。24の直営支社をもち、50か国以上に製品を展開している。

 海外のベンダーは、グローバルスタンダードを日本にもち込むことが多い。しかし、マジックソフトウェアは、日本市場向けの開発を今後も続けていくという。「日本市場への製品リリースは、海外と比べて数か月遅れることになる。それでも日本の文化を尊重し、最適な製品をリリースしていきたい。われわれは、日本の文化を変えるような立場にはない。日本の文化にあわせて、われわれが変わっていく」という方針だ。

 マジックソフトウェアは、インメモリデータグリッド(IMDG)テクノロジーを採用したアプリケーション開発プラットフォーム「Magic xpa 3.0」のリリースを近日予定している。最新バージョンは、大量のデータを複数サーバーのメモリ上に分散して管理することで、データの冗長性と信頼性を確保している。また、5月15日に販売を開始したEAIツール「Magic xpi 4.1」でも、IMDGテクノロジーを採用。複数のサーバー構成で全体のパフォーマンスを容易にスケールアウトできるだけでなく、メモリ空間を共有することで、障害時のサービス停止を回避する。そのため、IoTやソーシャルデータといった大量データが集中するデータ連携にも耐え得る堅牢なシステム連携基盤を構築できる。

 「クラウドやビッグデータ、最近ではIoTといったように、常にITのトレンドに対応した製品をリリースしてきている。これからもITのトレンドについていきながら、一歩先を行く製品を提案していきたい」と、Udi社長。また、Magic xpa 3.0ではすでに多くの事例があることから、日本でも積極的に紹介していくとしている。(畔上文昭)