マイナンバーの通知が始まり、企業や団体では従業員のマイナンバーの収集に向けて、本格的に動き始めている。自社の複合機やスマートフォン、パソコンなどのデバイスをフルに活用して、番号収集の仕組みを構築したコニカミノルタビジネスソリューションズ(コニカミノルタBJ、和田幹二社長)でも、国内従業員と扶養家族の計約9000人分のマイナンバーの収集を始めるにあたっての“予行演習”を行ったところ、「予想通りスムーズに番号収集ができた」(コニカミノルタBJの牧野陽一・システム企画グループリーダー)と、胸をなで下ろしている。

牧野陽一
グループリーダー
 コニカミノルタBJは、複合機を活用したマイナンバー収集サービスを独自に開発しており、すでに100社あまりのユーザー企業から引き合いや受注を獲得している。コニカミノルタBJが自社従業員を対象に行った予行演習では、延べ300人、国内主要拠点が参加し、良好な結果になったことから「一般顧客向けの商談にも弾みがつく」(同)と、一般企業向けのマイナンバー関連商談を加速させる。

 同社では、マイナンバーの通知カードと免許証などの本人確認書類の2点を、自社製の複合機で読み取ったり、従業員が個人でもっているスマートフォンのカメラで写したりして番号を収集し、最終的にはパソコンで氏名や扶養家族の情報などを入力する仕組みを構築している。複合機に専用アプリをインストールして読み取るため、「使い勝手は複合機が最もよい」のだが、自分や扶養家族の氏名を入力するのは複合機の苦手とするところ。そこで複合機からコニカミノルタBJ側のサーバーにアップロードされているデータを手元のパソコンに呼び出して文字情報を入力する。パソコンやスマートフォン向けには、すべてブラウザ上で動作するため専用アプリを入れる必要はない。

 集めた情報は一時的にコニカミノルタBJ側のサーバーで管理し、ユーザー企業のマイナンバー管理者が情報の整合性を確認。ユーザーがデータをダウンロードし、基幹業務システム(ERP)に格納した後、“二重保管”を排除するためにコニカミノルタBJ側のサーバー上のデータは削除する方式だ。データ移行に際しては、ERP側のデータフォーマットに合わせて加工しなければならないケースも想定される。

 商談のボリュームゾーンは従業員数で300~500人規模。それ以上大きくなると外部にアウトソーシングするなど独自方式で対処するケースが増え、それ以下の中小規模だと手作業で処理するケースが増えるという。ただ、流通・サービス業などアルバイトやパート比率が高く、従業員の入れ替わりが頻繁な業種では「依然としてシステム化のニーズは大きい」とみており、一般企業向けのマイナンバー商談は、2016年に入ってもしばらくは継続する見通しである。(安藤章司)

複合機を使ってマイナンバーの通知カードなどの画像データを読み込む