ネットワークスイッチ用OS「Cumulus Linux」を開発する米Cumulus Networksは、日本市場における同OSの採用拡大に向けた活動を強化する。最近ではKDDIのモバイルアプリケーション開発基盤でスイッチ制御用として同OSが採用されるなど、大手企業での活用も広がりつつあり、ネットワーク運用の省力化需要に応えられるソリューションとしてパートナー各社とともに拡販に力を入れる。

 スイッチに搭載されるネットワークOSは、一般的にスイッチベンダーが自社のハードウェア専用に開発したものが用いられているが、最近では専用OSをもたない「ベアメタルスイッチ(またはホワイトボックススイッチ)」と呼ばれるスイッチが販売されている。Cumulus Linuxはベアメタルスイッチ用OSで最も有力な製品の一つで、すでに30機種以上のスイッチで動作が確認されているという。また、Cumulus NetworksはVMwareの仮想化プラットフォーム「NSX」の認定パートナー資格も得ている。

 PCやサーバーと同様に、ネットワーク機器でもハードウェアとOSが分離されることによって、競争が加速し製品の低価格化が期待できるが、それに加えて、管理・運用コストを削減できることが大きなメリットとなっている。Cumulus Networksのノーラン・リークCTO兼共同設立者は「Cumulus製品では、Linuxアプリケーションとして、すでに存在する構成管理ツールを利用して、スイッチの設定を管理できるのが特徴。サーバーやハイパーバイザーを管理するのと同じツールで、スイッチも一元的に運用できるので、機器の多い大企業やサービス事業者にメリットがあるのはもちろん、中小企業でも少人数でITインフラ全体を管理できるという利点がある」と説明する。

 昨年12月から国内販売元にネットワールドが加わり、ネットワールドが取り扱っていた台湾Quanta Cloud Technology製のスイッチに搭載される形でCumulus製品の販売が行われている。Cumulus Networksのウィリアム・チョー・バイスプレジデントは「当初はデータセンターやサービス事業者に注力していたが、最近は一般企業にもユーザー層が広がりつつある。ネットワールドはVMwareのディストリビュータでもあるので、仮想化技術とオープンネットワーキングを組み合わせたメリットを、より多くの企業に享受していただけると期待している」と話している。(日高彰)

Cumulus Networksで製品・アライアンスを統括するウィリアム・チョー・バイスプレジデント(左)とノーラン・リークCTO兼共同設立者