ポイントカードシステムやメール配信システムなど、さまざまな事業を手がけるアララ(旧レピカ、岩井陽介社長)は今年4月、事業拡大や企業間の連携強化を目的に、AR(拡張現実)技術を利用したサービスを開発・提供する子会社のアララを吸収合併し、社名をアララと改めた。

 数ある事業のなかで同社が今とくに注力している一つが、個人情報検出ソフト「P-Pointerシリーズ」を開発・提供するデータセキュリティ事業。4月には、P-Pointerシリーズから新製品「P-Pointer File Security」を発売し、顧客層の拡大やOEMでの提供を目指している。

 P-Pointerは、PCやファイルサーバー内にある個人情報ファイルを検出するソフトウェア。人名、地名、電話番号、メールアドレス、クレジットカード、マイナンバーなどのパターンを含む検出用辞書を用いて、個人情報ファイルをみつけ出し、適切なファイル管理を支援する。

井上陽子
執行役員
 これまでクライアントPC向けのP-Pointerと、ファイルサーバー向けに特化した「P-Pointer EXA」を提供してきたが、今回新たにPC、サーバーの両方に対応するP-Pointer File Securityをラインアップ。新製品では、検出の精度や速度が向上。あらかじめ個人情報ファイルの管理ルールを定義し、ルールに違反しているファイルを検出、ルールにもとづいて違反ファイルを削除、移動するなどの対処を自動で行うことが可能になった。また、従業員側では検出した個人情報ファイルの対処状況を画面で確認でき、管理者側では全社の個人情報ファイルの管理状況やルール違反、対処履歴などを把握できる。井上陽子・執行役員データセキュリティ事業部事業部長は新製品について、「従来のP-Pointerでは、PCやサーバーにある個人情報ファイルを“みつける”ことしかできず、みつけた後の対処は管理者もしくは従業員がマニュアルにもとづき手動で行う必要があった。そこを新製品ではファイルをみつけて自動で“対処する”機能を追加したことで、工数をかけずに管理ができるようになった」と説明する。

 P-Pointerシリーズは大企業を中心に700社以上への導入実績をもつ。井上執行役員は、販売ターゲットについて、「これまではとくに厳格な個人情報管理が求められる金融機関からのニーズが多かったが、対処機能を付加した新製品では、情報漏えい対策を施したいという企業のニーズにも応えることができるだろう」と語り、今回の新製品で顧客層を広げていきたい考えを示す。

 また、今後は、SIパートナーとの連携や、サーバーとのバンドルなどOEMでの提供も進めていく方針。機能面では、さらなる検出精度の向上や、検出したファイルの暗号化、APIによるシステム連携などに取り組む予定で、アララでは、P-Pointer File Securityについて、2016年度(17年8月期)中に200社の導入を目指す。(前田幸慧)