オプティム(菅谷俊二社長)は、佐賀大学農学部および佐賀県農林水産部と連携し、農業用ドローン「アグリドローン」を開発したと発表した。農薬散布が行えるほか、無人での害虫駆除なども可能。

菅谷俊二
社長
 オプティム、佐賀大学、佐賀県の3者は、「楽しく、かっこよく、稼げる農業」の実現を目指す三者連携協定を昨年8月に締結。ビッグデータ、IoT、ロボットなどの技術を活用し、佐賀県の農業を支援する取り組みを推進している。今回開発したアグリドローンは、可視光および近赤外線に対応したマルチスペクトル撮影機能、病害虫の発生している場所にピンポイントで農薬を散布する機能などを搭載している。

 昨年10月、ドローン撮影画像の解析による害虫検出に成功していたが、今年6月には夜間に殺虫器を吊して飛ばすことで、夜行性の害虫を殺虫できることを確認したという。従来は農作業が行えなかった夜の時間を活用できるほか、作物に農薬を直接散布することなく害虫を駆除できるので、農家の負荷軽減と作物の付加価値向上が期待できる。実験は佐賀大学農学部附属アグリ創生教育研究センターの大豆およびサツマイモ畑上空で行われた。

 また、ドローンの飛ばせないビニールハウス内や、地面近くの作物の生育状況を撮影するため、自走式全天球カメラ「アグリクローラー」も開発。ハウス栽培のイチゴを撮影し、画像解析によって実や葉の生え方などを調査する実験を行っている。

 6月に都内で開催した経過発表会で菅谷社長は「テクノロジーを使って農業を効率化する新たな手法を獲得し、日本の農業が将来に向け競争力を高められる下地をつくっていきたい」とコメント。連携プロジェクトで得られた知見を特許などの形で知財化し、世界に向けて積極的に発信していく方針を強調した。(日高 彰)