オープンストリーム(吉原和彦代表取締役社長)は11月1日、「Biz/Browserフォーラム 2016」を、東京千代田区の紀尾井カンファレンスで開催した。

 「Biz/Browser」はWebシステムのスピードの遅さ、使いづらさを克服するため1998年にリリースされた、さまざまなOSに対応するWebシステムの共通プラットフォーム。イベントで登壇した吉原社長は、本日発表した新製品となる「Biz/Browser DT」とイベント開催について、以下のように述べた。

 「Biz/Browserは環境変化への適用や、既存のIT資産の有効利用、運用保守を容易にすることをベースとし、基幹系を中心とした高操作性のユーザーインターフェースや、マルチデバイス、マルチプラットフォームの特徴を生かした業務系フロントエンドを適用領域とし、国内約1600社に愛されてきた。今回追加した新機能や向上した性能は、今まで活用しにくかったIoT基盤、クラウドユーザーインターフェース基盤など、Biz/Browserの利用機会をより広い範囲で提供することを目的としている。発売から17年、お客様とともに成長してきた製品で、さらに高い価値を提供することで、10年先も皆様に愛し続けてもらえる製品に磨き上げたい」。
 
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挨拶する吉原代表取締役社長
 
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新製品Biz/Browser DTで利用シーンの拡大を見込む

 続いて基調講演では、「ITビジネス進化論 ~モバイル時代の経済社会~」と題して慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科の中村伊知哉教授が登壇。電話や映画などが生まれた120年前からのメディアの変遷、流れるコンテンツやコミュニティとそれらを表示するデバイスやネットワークについて、「日本は世界一のネットワークインフラを持つ。世界で初めてモバイルとネットを結合させた国でもあり、世界中のネットで使われている言語をみると日本語は37%で英語の36%を抜いて一番多い。女子高生のモバイル活用やバルス現象などからも想起できるように、モバイルユーザーの情報発信量は世界にくらべて2倍だ。ユーザーの利用は進んでいる半面、ビジネスでのIT投資比率が海外に比べると低かったり、ビッグデータの蓄積量が米国に比べて9分の1ほどだったりと、それらをビジネスに活用する面で難がある」と、さまざまな調査資料をもとに日本のITビジネスの現状と問題点を説明した。
 
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登壇した中村教授
 
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シンガポールと日本でのIT利用比率(OECD調べ)

 続いて登壇したプロダクト事業部の芝村健太事業部長が、Biz/Browserと新製品のコンセプトを説明。「Biz/Browserは高い操作性と高率な流用関係を提供し、さまざまなIT環境やプラットフォーム上で、業務システムが安定して動作する環境を提供してきた。今回の新製品でもいわゆる『攻めのIT投資』と呼ばれる、日本企業に欠けがちだが必要とされつつある高速開発やマルチデバイス、BYODやIaaSやPaaSなどの最新技術への適用と、業務・システム部門からのニーズが大きい安定運用や長期利用、資産継承やコストダウンなどの『守りのIT投資』を、純国産ならではの信頼性と一貫したサポート体制とともにバランスよく提供していきたい」と語った。
 
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芝村事業部長

 本日発表したBiz/Browser DTは、現在販売中の「Biz/Browser V」の後継。アーキテクチャを一新し、「ロングライフバリュー」をコンセプトに性能を大幅に向上させた。新たに採用した「新グラフィックライブラリ」によって、従来OSに依存していたグラフィック機能の表現力が向上。技術的即応性の向上によって開発工数の削減が見込める。また、過去資産を有効活用可能な「Vエミュレータ」を搭載しており、Biz/Browser Vで構築したアプリケーションを修正することなくそのまま動作させることができ、Biz/Browser DTで構築したアプリケーションと、Biz/Browser Vで構築したアプリケーションをデータ連携させることも可能だ。また、Windowsだけでなく、今年度中にはMac OS、Linux環境のサポートも予定しており、来年3月1日から出荷を開始することとしている。(藤代格)
 
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休憩時には協賛企業のブースがにぎわっていた