NTTデータ(岩本敏男社長)は10月6日、オープンイノベーションで新しい金融関連サービスを創出することを目的に、「BeSTA FinTech Lab」を立ち上げた。同社の地方銀行向けバンキングアプリケーションである「BeSTA」ユーザーを対象にしたサービスだ。NTTデータのオープンイノベーションのノウハウや金融領域での知見、FinTech関連スタートアップ企業のビジネスアイデア、プロダクトなど、多様なプレイヤーのアイデアが集積する場として機能させ、BeSTA利用銀行が彼らと協力して、オープンイノベーションにより新しい発想のサービスを継続的に生み出すための環境を用意する。当面は、BeSTAユーザーのなかでも、NTTデータ地銀共同センター(NTTデータが構築・運営する地銀向け勘定系システムの共同利用型センター)参加銀行に限定してサービスを提供する方針だ。

林 徹
事業部長
 第二金融事業本部第二バンキング事業部の林徹・事業部長は、地銀を取り巻く環境について、「FinTechというキーワードを地銀も強く意識している。ただ、海外にはFinTechベンチャーが銀行のビジネスを浸食しているトレンドもあるが、日本の市場は非常に銀行の信用力が高いという特徴があり、銀行とFinTechベンチャーが協業して新たなサービスをつくっていくほうが現実的」と語る。

 そうした現状認識のもと、地銀協同センター参加銀行と議論を重ねた結果、彼らもオープンイノベーションにより新しいチャレンジをすべきと考え始め、それをスムーズに進めるためのサービスとして、知恵を共有したり、チャレンジの成果を共用できるような場や環境が必要だという声が高まった。これが、BeSTA FinTech Lab立ち上げの直接のきっかけになった。


 林事業部長は、「ちょうどNTTデータとしても、オープンイノベーションの取り組みをここ数年進めてきて、そのプロセスを標準化できたところだった。これを、お客様に還元しようと考えた」と話す。さらに、「地銀は、経営陣を含め、FinTechにどう取り組むべきか悩んでいる。実際に何を誰と組んでやるのか、仮にアイデアがあったとして、それをどう試して事業化にこぎ着けるのか、地銀単独ではなかなか道筋をつけるのが難しい。そこで当社が主体的にサポートし、オープンイノベーションを推進していく」と、BeSTAを利用している地銀のFinTech推進を強く支援していく意向を示した。(本多和幸)