ファイア・アイは、同社のセキュリティ製品に搭載されてきた中核技術である脅威解析エンジン「MVX」がクラウド環境に対応したことを明らかにした。

 「MVXエンジン」は、ファイア・アイ独自の機械学習や分析機能を有し、安全性が確認できないファイルを仮想環境上で解析する脅威解析エンジン。MVXエンジンはこれまで、アプライアンス型のネットワークセキュリティ製品「FireEye NXシリーズ」に搭載するかたちで提供してきた。しかし、複数拠点をもつ企業の場合、「各拠点ごとに製品を導入する必要があり、拠点によっては、製品のキャパシティをフルに使っておらず投資効率がよくないケースがあった」と、ファイア・アイの岩間優仁・執行役副社長は打ち明ける。クラウドへの移行という世の中の趨勢も踏まえ、リモート環境やマルチOS対応を意識する必要性もあった。

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岩間優仁
執行役 副社長
 そこで今回、アプライアンスからセンサ機能と解析機能を分離し、クラウド上でMVXエンジンを利用できるようにした。これにより、ユーザーにとってはトラフィックの量に応じたコストを負担することになるため、それぞれの拠点に応じたキャパシティで柔軟に同社の解析技術が活用できるようになった。岩間副社長は「機能が変わったというよりも、ネットワークトポロジーに合わせた導入がより柔軟に行えるようになった」と説明する。

 また、販売するパートナーに向けては、「従来の製品と比較してローエンドモデルと同等の価格で利用できることから投資効率が上がり、中小規模の企業に向けて製品を訴求しやすくなった」(岩間副社長)とアピールする。
 ファイア・アイのグローバルにおけるビジネス全体に占めるアプライアンスの割合は3割程度であるのに対し、国内はアプライアンスが大半を占めているという。同社では、今回のクラウド対応を一つの契機に、日本でもサービスビジネスを推し進める考えだ。(前田幸慧)