豆蔵ホールディングスグループの豆蔵(中原徹也社長)は、東京農工大学との共同研究で、産業用ロボットアームの開発期間を短縮する新しい設計手法を実用化したと発表した。両者は、およそ1年半にわたって共同研究を行ってきた。新しい設計手法では、CAEによる解析やCADによるモデリングなどをシミュレーションすることで、実機による実測値とほぼ同じデータをコンピュータ上で事前に得られるようにした。これによって実機試作の回数を大幅に削減し、開発期間の短縮につなげた。

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豆蔵の中原徹也社長

 共同研究では、豆蔵のモデルベース開発の技術、東京農工大学先端機械システム部門の遠山茂樹教授のロボット工学の知識を融合し、短期間で競争力ある産業用ロボットを市場に出すための設計手法の実用化を目指した。今回、実用化した設計手法を用いて大型、中型の6軸産業用ロボットアームを試作。検証を行ったところ、初号機でほぼ量産機に近い性能を達成できたという。
 
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東京農工大学の遠山茂樹教授

 国内の産業用ロボット業界には、「機械工学系の技術者は多いが、ソフトウェアの技術者が意外に少ない」(中原社長)とし、ソフトウェアに強い豆蔵の強みが生かせると話した。東京農工大学の遠山茂樹教授は、「ロボット設計で重要なのは簡単につくること。簡単につくれば故障もしにくい」と話している。実機の試作回数を減らすことで、開発期間は数分の1に短縮できる可能性もある。

 この設計手法を活用することで、技術的な蓄積の少ない新規参入メーカーでも、短期間・低コストで大手メーカーに匹敵する性能のロボットアームの開発が可能になるという。豆蔵ではロボット設計のコンサルティングサービスや、自社でロボットアームの開発参入も検討していくとしている。