【上海発】徳碩管理諮詢(上海)(ABeam Consulting China、中野洋輔 大中国区董事長兼総経理)が、RPA(Robotic Process Automation)ソリューションの提案に力を注いでいる。日系製造業のバックオフィス部門を中心に引き合いが増えており、昨年からすでに3件のプロジェクトを受注した。日系企業が抱える課題に対応する「BizRobo!」が好評を博している。(上海支局 真鍋 武)

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中野洋輔
大中国区董事長兼総経理

 中国では、人件費の高騰に伴い、従業員数の多い製造業などで、業務効率化やコスト低減に向けた取り組みが喫緊の課題となっている。これを受け、ロボットを活用してPC上の定型業務を自動化するRPAへの需要が拡大。そこで徳碩管理諮詢(上海)では、RPAの導入コンサルティングを展開し、現在主流となっているツールの情報をまとめた資料を活用するなどして、各ユーザーに最適な提案を進めている。

 「NICE RTS」「Pega Robotics」「Blue Prism」「UiPath」「WinActor」などのRPAツールを紹介しているが、とくに販売が好調なのはBizRobo!だ。中国の日系企業では、情報システム部員が限られ、潤沢なIT予算をもたないケースが多いため、要件定義をしてロボットを開発するシステムコーディング型のNICE RTSやPega Robotics、Blue Prismなどは、コスト負担が大きく導入が難しい。一方、簡単で柔軟なスクリプト作成ができるレコーディング型のBizRobo!は、比較的安価で導入でき、「トライアルとしてスモールスタートで開始し、実際に使ってみて次のプロセスを判断できる」(中野董事長兼総経理)。また、デスクトップ上で稼働する「UiPath」や「WinActor」などと異なり、BizRobo!はサーバー上で稼働するため、ロボットの実行中にPCリソースが占有され他の作業ができない、各端末ごとに修正プログラムを適応しなければならないといった事態を考慮する必要がない。

 中国では、AIが国家戦略に位置づけられるなど、先端IT技術への関心が高まっている。しかし、実際にはキーワードばかりが先行し、導入の目的や具体的な手法がみえていない企業が少なくない。中野董事長兼総経理は、「RPAをデジタル転換の本質を捉えるきっかけとして活用し、ここで思考を深めることで、AIやIoT、ビッグデータなどの活用につなげやすくなる」と指摘している。