日本向けの機能・体制を打ち出す

 ファイル・メールの無害化ソリューションを提供するSHIELDEX(シールデックス、田中裕士社長)は、同社製品の文教・エンタープライズ向け展開を本格化する。製品機能と日本拠点の設置によるサポート体制を強みに掲げ、全国をカバーするパートナー網の構築に動きながら市場を開拓していく考えだ。

 SHIELDEXは、学校教育向けITソリューションを手がけるチエルとソフトキャンプジャパン、韓国Venture Bridgeの3社によって、今年9月に設立された。ソフトキャンプジャパンは、チエルが学校向けに販売するシステムリカバリソフト「WinKeeper」の開発元である韓国ソフトキャンプの日本法人。Venture Bridgeはチエルのパートナー企業で、ともに授業支援システムやデジタル教材を開発してきた。

 国内ではこれまで、ソフトキャンプジャパンがSHIELDEXのソリューションを自治体向けに展開。今回の合弁会社設立には、文教ならびにエンタープライズ市場に向けての拡販とセキュリティ対策強化が背景にある。

 SHIELDEXは、ファイル無害化ソリューション「SHIELDEX SaniTrans Net」と、メール無害化ソリューション「SHIELDEX SaniTrans Mail」を提供する。ファイルの無害化には、「CDR(Content Disarm & Reconstruction、コンテンツ無害化&再構成)」技術を採用。文書ファイルのフォーマットや構造情報を分析し、マクロやスクリプトといった悪性コードが仕込まれる可能性のあるコンテンツを削除。必要な情報のみを抜き出して再構成することで、安全性を担保した状態でファイルを受け取ることができる。メール無害化では、HTMLメールのスクリプトやハイパーリンクの除去、添付ファイルの無害化処理を行い再構成したうえで、メールを受信することが可能になる。
 
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田中裕士
社長

 無害化機能のほか、転送システムや承認ワークフローシステムをもつ。日本語・中国語・韓国語に強く、「一太郎」もサポートしている。田中社長は、「これらの機能をオールインワンで提供し、言語も日本語に強い。メーカーとして拠点を国内に置いており、ローカライズも行っている」と、同社の強みを説明する。

 10月には、文部科学省が「教育情報セキュリティポリシーに関するガイドライン」を公表した。地方公共団体における学校を対象に、「情報セキュリティポリシーの策定や見直しを行う際の参考」として、教育現場でのセキュリティ対策の考え方や具体的な対策基準について示している。そこで、まずは文教市場をターゲットとして、販売代理店契約を結ぶチエルなどとともに、ビジネス展開を強化。市場開拓を図る。

 田中社長は、「2020年までに国内無害化市場でシェア1位を獲りたい」と意気込む。そのために、SHIELDEXと無害化によるセキュリティ対策の認知を広げつつ全国をカバー可能なパートナー網を構築し、販売体制の確立に動く考えだ。(前田幸慧)