RPAソフトウェアの大手ベンダーである米UiPathの日本法人UiPath(長谷川康一CEO)は6月7日、大阪市でユーザーカンファレンス「UiPath Forward OSAKA 2018」を開いた。900人を超える参加者を集め、基調講演には多数の立ち見が出る盛況ぶりで、ユーザー企業が全国的にRPAに対する高い関心をもっていることをうかがわせた。UiPathは、グローバルビジネスの視点でも「日本を最優先市場と位置づけ、拡販に注力していく」ことを明らかにし、エンドユーザーやパートナー向けのトレーニング、サポートの充実に注力していく考えを示した。

日本仕様をグローバルの基準に


長谷川康一
CEO
 基調講演に登壇した長谷川CEOはまず、自身がUiPathに参画した経緯から説明し始めた。「前職でCIOを金融機関で15年くらい務めたが、当時ジレンマを感じていたのは、しっかりしたシステムをつくってもエンドユーザーの業務はなかなか自動化できず、彼らにとって利便性のあるシステムがなかなかつくれないということだった。2016年夏にUiPathのRPAツールを見たときに、このテクノロジーがその課題を解決し、世の中を変えると感じた」という。前職でユーザーとして採用する手もあったが、「どうしてもこのテクノロジーを日本に広めて、日本の生産性を高める仕事をしたいと思った」と当時の心境を吐露した。

 長谷川CEOは、UiPathが日本を最優先市場に位置づける理由にも言及。「日本のRPAソフトウェア市場は、22年末には1000億円規模に到達するとみている。5年以内にERPやオフィスソフトと同じような経営基盤になる可能性をもっている。また、AIビジネスも高成長領域として注目されているが、RPAはAIとの親和性も高い。AIの追い風に乗ってRPAも相乗的に成長していくはず」と見通しを語った。実際にUiPathの顧客も、17年6月時点では6社に過ぎなかったが、今年5月時点では300社まで増えているという。

 さらに、日本が少子高齢化、労働力不足にさらされていることを前提に、「RPAを語るときに簡単、大量、繰り返しという言葉がよく使われるが、日本で求められているRPAは複雑で多様性のある仕事を自動化する、いわばホワイトカラー型のもの」と市場の特性を説明。「日本は課題先進国であり、日本で起きることは世界の先進国で必ず追随して起こる。その意味で、日本仕様はグローバルの基準になり得るわけで、日本の顧客やパートナーのニーズをグローバルの開発チームにフィードバックして優先的に対応するとともに、グローバル製品としてリリースしていく」とコメントした。(本多和幸)