SDNベンダーの米Big Switch Networksは2010年に設立し、同社初の海外拠点として14年12月に日本法人を設立した。日本法人は順調に市場開拓を進めており、今年は「クラウド・ファースト」の製品を強化することでさらに売り上げを伸ばしていく考えだ。
同社が目指す新たな方向性、それが「クラウド・ファースト・ネットワーキング(CFN)」だ。従来の、オンプレミスの管理手法で、パブリッククラウドを管理しようとする「レガシーファースト」の考え方と異なり、パブリッククラウドの管理手法、機能などをオンプレミスに持ってくるのが「クラウド・ファースト」だという。田島弘介カントリーマネージャーは「やがてパブリッククラウドの利用率がオンプレミスを超えるだろう。そう考えると、パブリッククラウドの手法に統一したほうが理に叶っている」と話す。また、手法を共通化することで、これまで分かれていた管理者を統一することができる。
(左から)田島弘介カントリーマネージャー、安田哲システムエンジニア
製品ラインアップでは、これまでオンプレミス向けに提供してきたデータセンターのスイッチング製品「Big Cloud Fabric」、監視/分析用のネットワークの構築、運用を担う「Big Monitoring Fabric」をオンプレミスとパブリッククラウドに対応させた。また、オンプレミス、パブリッククラウドの両方の環境に対応する管理システムとして「Multi-Cloud Director」も発表した。これらの製品は、今年の第3四半期から第4四半期にかけて順次提供する予定だ。
「新製品としてオンプレミスとパブリッククラウドで共通化したシンプルなネットワーク管理手法を提供できる。これにより、売上高で前年比180%以上の成長を見込む」と田島カントリーマネージャーは意気込みを語る。(山下彰子)