セールスフォース・ドットコムの事業部門であるTableau(タブロー)は9月14日、説明会を開催し、エンタープライズ向けの機能を強化した新しい分析プラットフォーム「Tableau 2021.3」を発表した。全社的なガバナンスの実現と、企業のニーズに応じた拡張性の確保に焦点を当てているのが特徴だ。
佐藤豊・カントリーマネージャーは、各調査会社のデータを基に「組織においてデータ利活用への意識や関心は高いものの、それによるビジネス成果は年々増えているとは言えない状況が見て取れる」と指摘し、経営者が抱える費用対効果や組織レベルでのデータ活用などの課題を解決するための機能を「Tableau 2021.3」に実装したと紹介した。
佐藤 豊 カントリー マネージャー
Tableau 2021.3は、今月上旬に提供を開始した。潜在的な問題を警告することで、データの品質を確保・維持し、データの種類と出所を容易に把握できる機能のほか、利用状況に応じてリソースの動的スケーリングができる機能などがある。Tableauに関する最新情報をSlackに通知し、Slack上でコンテンツを共有することも可能になった。
林達郎・シニアプロダクトマーケティングマネージャーは「Tableau 2021.3では多くの新機能を提供しており、それらを使うことで、エンタープライズのお客様のワークフローや組織に対しアナリティクスに基づく大きな効率化をもたらすことができる」と語った。
佐藤カントリーマネージャーは、分析環境の「Tableau Online」と「Tableau Server」に、新たな機能を拡張したエンタープライズ・サブスクリプション・プランを提供することも紹介した。
「Tableau Online」には、Tableauコンテンツの管理などに活用できる「Data Management」を組み合わせ、「Tableau Server」には、Data Managementに加えてセキュリティ機能などを強化する「Server Management」を付属させると説明し、「お客様は、高い費用対効果で規模に応じた拡張が可能になる」と話した。(齋藤秀平)