大塚商会は8月1日、2023年12月期第2四半期(23年1~6月)の連結決算を発表した。売上高と各利益は第2四半期としては過去最高となった。大塚裕司社長は、「Windows 7」のEOS特需によって過去最高となった19年の数字を上回ったことについて「それなりに価値がある」と評価した。
大塚裕司 社長
売上高は前年同期比17%増の5210億5600万円、営業利益は19.3%増の367億1200万円、純利益は11.2%増の254億1700万円だった。第2四半期で売上高が5000億円を超えるのは初めて。
セグメント別では、コンサルティングやシステム設計・開発などのシステムインテグレーション事業と、複写機の保守などを含めたサービス&サポート事業のいずれも伸長した。
特にシステムインテグレーション事業の売上高は、22%増の3503億300万円と大きく伸びた。主力商材であるPCの販売台数が10.7%増、複写機が1.2%増となったのをはじめ、ハードウェアの販売が順調に推移。インボイス制度や改正電子帳簿保存法絡みの需要によって、統合型基幹業務システム「SMILEシリーズ」の売上高が33%増加したことも後押しした。
連結子会社の状況では、ネットワーク関連製品の販売・技術サポートを手がけるネットワールドの売上高は、109億円増の631億2700万円となった。大塚社長は「22年はモノ不足の影響を受けていたが、本来の姿で仕事ができている」と述べた。
受注の状況に関しては、追加受注額が11.6%増と2年連続で2桁増になったと説明し「AIを含めていろいろな施策を打っていることが、(幅広い商材を提案する)『オフィスまるごと』を含めて生きてきている」と一定の手応えを示した。
(齋藤秀平)