ドキュサイン・ジャパンは8月25日、契約前後のプロセスも含めたワークフローを提供する契約ライフサイクル管理(CLM)ソリューション「DocuSign CLM」を国内市場で本格展開すると発表した。パートナーとの協業を開始し、将来的に販売チャネルの拡大を目指す。
DocuSign CLMは、契約書の作成や本人確認、文書の確認交渉、署名・捺印、承認ワークフローの作成・実行、保管、検索・分析といった、契約書のライフサイクル全体の管理や実行ができるソリューション。UIの日本語対応と、営業やサポート、導入支援の体制が整ったため、国内市場での本格展開に踏み切ることにした。ドラッグ&ドロップでワークフローを作成できることが強みで、米Salesforce(セールスフォース)などのSFAやCRM、米Oracle(オラクル)や独SAP(エスエーピー)などのERPに加え、手組みの基幹システムとの連携もできる。
竹内賢佑 社長
カントリーマネージャーの竹内賢佑・社長は「CRMやHCM、ERPといった基幹システムは、デジタル化や統合が進み、部門横断的にみんなが触れるシステムとして活用されている。しかし、契約という観点では一元的に管理できるシステムがこれまでなく、一つのプラットフォームとして提供することに価値がある」とアピール。マニュアル作業の自動化やプロセスの標準化で、業務の効率化が可能とした。
拡販に向け、導入支援やワークフローのマネジメントができるパートナーとの協業を開始した。竹内社長は「電子署名に対してCLMは複雑なソリューション。現状ではライセンスの代販ではなく協業するパートナーが必要だ」とした上で、「CLMはまだ始まったばかりの市場であり、今は大企業やグローバル企業をターゲットにしている。ただ1年後には、幅広い業種や規模の企業が活用できるようになるだろう。このタイミングでライセンスの代販によるビジネスの拡大にも力を入れる」と語った。
(大畑直悠)