TD SYNNEXは、「Azure」を対象とした新しい保守・運用監視マネージドサービス「Azure Managed Service」を開発している。専門のエンジニアがIaaSとPaaSの全領域を24時間体制でサポートし、顧客は生産性の向上やコストの最適化などにつなげられるのが特徴だ。新しい会計年度が始まる12月から本格的に提供を始める予定。
同サービスでは、顧客が利用するコンテナやセキュリティ、ストレージなどについて、インドのグローバル拠点にいる専門のエンジニア約40人が監視。問題が起こった場合は、根本的な原因分析や対応方法を電話や「Teams」のチャットで連絡する。週次や月次、四半期ごとのレポートサービスも提供し、四半期ごとのレポートには今後の環境改善に生かせるアドバイスを付記する。
田川涼平 マネージャー
顧客は、監視対象やアラートが出たときの対応方法などを柔軟に決めることが可能。各アラートには、重要度に応じて初期応答時間が保証され、定められた時間内に対応されなかった場合は一部費用が返金される。パートナーにとっては、同サービスを通じて「SIのビジネスチャンスを見いだすことが可能になる」(ニュープロダクト&サービス本部サービスソリューション部の田川涼平・グローバルサービス開発マネージャー)としている。
同社の米国本社は、2021年に米Tech Data(テック・データ)と合併した。以来、技術面の知見などを共有しており、同サービスもその一環。専門のエンジニアは旧テック・データの出身者が務める。
国内でクラウドの利用が広がる中、人手不足などの課題を抱える企業からの需要が期待できると判断したことがサービス化の理由。初年度は20~30社への導入を目指す。提供に先立つテストマーケティングを通じて、既に4社が導入に前向きな姿勢を示しているという。
(齋藤秀平)