ソフトバンクとOkta Japanは2月16日、マルチテナント型マネージドサービスプロバイダー契約を締結したと発表した。ソフトバンクの法人向けデバイス管理サービス「ビジネス・コンシェル デバイスマネジメント(BCDM)」で、Oktaのシングルサインオン(SSO)機能などを提供する。今後は、BCDMの顧客層の中堅・中小企業での利用を促進していく方針だ。
ソフトバンクの中野博徳・統括部長
今回の協業では、BCDMの標準料金(月額300円/1ID)で、BCDMのほか「Google Workspace」「Zoom」「LINE WORKS」「PrimeDrive」に対するSSO機能が利用できるようになる。Oktaが対応する、そのほかのSaaSへのSSO機能や多要素認証機能、ライフサイクル管理機能などはオプションで提供する。BCDMでは、登録したデバイスに対してデバイス証明書を発行できるため、Oktaの認証を組み合わせることでセキュリティ強化が図れるとした。
導入に不安があるユーザーに対しては、SBエンジニアリングによる導入支援サービスを提供し、24時間365日対応のヘルプデスクサポートも用意する。
ソフトバンクの法人プロダクト&事業戦略本部の中野博徳・統括部長は、中堅・中小企業ではデジタル活用が進んでいるが、SaaSの管理や情報漏えいリスクへの対応が課題になっているとし、「新サービスを提供することで、これらの課題を解決していく。今後も、さまざま施策で中堅・中小企業のDXへの取り組みに貢献していきたい」と力を込めた。
BCDMは、PCとモバイルに一元管理やセキュリティ設定、アプリケーション配信といった機能を搭載するサービス。2023年12月時点で約1万6000社に利用されているという。
Okta Japanの渡邉崇社長は「今回の提携では、機能を絞ってBCDMを通じて提供する。これにより、お客様は早く、迅速かつ安価に当社のサービスを利用できるようになる」と説明した。(岩田晃久)