独Celonis(セロニス)日本法人は3月8日、2024年の事業戦略説明会を開いた。国内でプロセスマイニングツールの導入が拡大したことで、顧客のコスト削減や生産性向上といった成果を出していると説明。24年は導入企業が全社横断的な効率化に取り組むことでより高い価値を生み出す支援に注力するほか、国内企業に適したユースケースを増やすことで、新規の販売拡大も目指す。
同社は、データ活用により業務効率化を実現するプロセスマイニングツールを提供。23年には部門やプロセスを横断したマイニングが可能な新製品「Celonis Process Sphere」の提供を開始するなど、製品ポートフォリオを拡充している。
村瀬将思 社長
22、23年の2年間で国内の新規顧客は2.7倍、ARRは2.4倍となっており、村瀬将思社長は「日本での成長率はグローバルで最も高い」と業績が好調であると説明。24年は、新規顧客を2倍程度獲得することを目標に設定。導入企業に対しては、同社のソリューションによってより高い価値を創出できるよう伴走し、価値実現を加速するため組織、企業間を横断したビジネスプラットフォームとして活用してもらうよう支援するとした。
具体的には、デジタルパッケージで調達、受注、売り掛け、買い掛けの管理を行うといったグローバルでのユースケースを国内で展開したり、国内に多くあるオンプレミスのシステムに対応できるリソースをパートナーと協力して整備したりといった取り組みを実施。日本独自の活動である顧客が参加するコミュニティーもさらに活性化を図る。村瀬社長は「新規顧客獲得だけでなく、顧客企業がいかに本質的な価値を創出してもらえるかを重視し、セロニスを使ってよかったと言っていただけるようにしていく」と意欲を示した。(堀 茜)