弁護士ドットコムは10月16日、記者説明会を開き、契約マネジメントプラットフォーム「クラウドサイン」の事業戦略を説明した。契約プロセスとその周辺にある業務をつなげ、取引をシームレスにすることで顧客の業務効率化を目指す方針を示した。クラウドサインと他システムの連携を支援する「API・システム連携サービス」の提供を開始したとことも発表した。
API・システム連携サービスは、基幹システムや営業支援システムなど、クラウドサインと連携可能なシステムを組み合わせた最適なワークフローを提案するコンサルティングサービス。新たに発足させた組織「ソリューションコンサルチーム」が同サービスに加え、クラウドサインの導入支援などを担う。
根垣昂平 取締役
根垣昂平・取締役兼クラウドサイン事業本部長は「ここ数年、市場では契約書の審査、締結、管理を効率化するCLM(契約ライフサイクル管理)がキーワードとなっていた。一方で、CLMは(法務部門以外の)各事業部門のワークフローを効率化するものではない」と指摘。その上で「契約は、営業部門や人事部門、購買部門などの商取引の結節点。クラウドサインをビジネスにおけるトランザクションのハブに進化させたい」と語り、さまざまな部門に利用者を持つ強みを生かしたい考えだ。
パートナー戦略について、根垣取締役は「例えば基幹システムなど当社では手がつけられない分野との連携でパートナーとの関係性は積極的に活用したい。逆に電子契約ソリューションを活用して顧客の生産性を上げるノウハウは当社が独自に持っているため提供していきたい」と説明した。
このほか、業種特化ソリューションの展開を目指す方針を示し、第1弾として介護業界向けに「クラウドサイン for 介護DX」を発表。他業種に特化したソリューションも拡充していく計画だ。
(大畑直悠)