米Cohesity(コヒシティ)は9月18日、日本での事業展開を加速させるため、アジア太平洋および日本(APJ)地域担当CTOに、AI開発をリードしてきたグレッグ・スタットン氏を任命し、日本に駐在させることを発表した。同社のAIとサイバーレジリエンスを軸に、販売パートナーとの連携を深め、日本市場での成長を目指す。
グレッグ・スタットン
APJ地域担当CTO
同社のプラットフォームについて、スタットンCTOは「スピード」「セキュリティー」「スケール」「シンプル」「スマート」の五つが特徴だと紹介。高速なバックアップや復旧、「Google Threat Intelligence」との統合など最新の脅威対策を活用したセキュリティー、拡張性のある構成を、単一のプラットフォームで提供する。
特にスタットンCTO肝入りのAIソリューション「Gaia」は、日本語を含む多言語に標準で対応しており、保護下のデータから必要な情報を安全に引き出すことができるという。オンプレミスでの展開も可能で、データ主権を重視する日本企業のニーズにも応える。
日本市場での事業展開についてはパートナーとの連携を進めるとしており、マーケットリーダーとの協業でサービスを強化していく。中でもバックアップ製品「NetBackup」のユーザーに対してストレージ基盤の「NetBackup DirectIO」の利用を促進する。スタットンCTOは「パートナーにとって新たな商機になる」と強調した。
また、米Semperis(センペリス)との連携によるIDレジリエンス強化や、米Cyera(サイエラ)との統合によるDSPM(Data Security Posture Management)など、顧客への付加価値を高めるサービスも提供する。
スタットンCTOは、「日本企業はイノベーションへの意欲があり、AIの活用が急速に進んでいる」と市場を分析する。その上で、AI活用の成功はデータにあるとし、「データの統合とインデックス化こそが最初の最も重要なステップであり、私たちはその基盤を提供できる」と述べる。さらに、「日本のパートナーと共に、成長とイノベーションの波を起こしていきたい」と、パートナーとの協業への期待を語った。(南雲亮平)