AI翻訳ソリューションを提供する独DeepL(ディープエル)は9月30日、マクニカとディストリビューター契約を締結した。日本市場で翻訳プラットフォーム製品群の販売を強化し、セキュリティーを訴求ポイントとしてエンタープライズへの拡販を進める。
DeepL Japan
高山清光 社長
国内でディストリビューター契約を締結するのはマクニカが初となる。日本法人DeepL Japanの高山清光社長は、「当社はセキュリティーと信頼性を第一にAIを提供している。日本においてセキュリティーといえばマクニカと認識しており、提携により、当社製品を安心して導入していただける」と背景を説明。マクニカが持つ120社超の販売パートナー、技術の支援力に自社の言語AIを組み合わせることで、日本市場での販売を一気に拡大したい考えだ。
マクニカ側は、取り扱っているソリューションと「DeepL」を掛け合わせ、新しいツールの開発を通じて顧客の生産性向上に貢献したい考え。まずは日本での拡販に注力し、アジアや中東地域でも販売を拡大したい方針だ。
ディープエルは、言語の壁を取り除くというビジョンのもとAI翻訳ソリューションを機能強化している。同日開催した記者説明会では、直近の機能アップデートについても紹介した。「DeepL Agent」は、営業や人事、マーケティングなどで発生する繰り返し作業を自動化する機能で、API連携なしで幅広い業務に適用できる。また、リアルタイム音声翻訳ソリューション「DeepL Voice」は、現状音声をテキストで多言語にタイムラグなく翻訳する機能を提供しているが、話者の声質を維持したままリアルタイムで音声から音声への翻訳が可能な機能「Voice to Voice」を紹介。同機能は開発中で、今後1年以内の提供開始を目指しており、日本語への対応も予定している。
(堀 茜)