変わるかシステム入札

<変わるかシステム入札 第二章>ガートナー ジャパン(下)

2002/07/22 20:43

週刊BCN 2002年07月22日vol.950掲載

 ぎょうせい、価値総合研究所と共同で、「電子自治体共同研究会」として全国の自治体の電子化動向を調査したガートナー ジャパンのバイスプレジデント・中野長昌ITデマンド調査室室長は、「市町村は県と異なり、地元販社をメーカー以上に重視している」と話す。入札は大手ITベンダーが行い、地方販社は下請けとなる場合であっても、「実際に顔を合わせる地元の販社の存在を市町村レベルでは重視している」という。

市町村は地元販社を重視

 ――官公庁の入札は大手ITベンダーに偏っていることが問題となっています。この点について、電子自治体共同研究会の調査ではどのようになっていますか。

 中野
 非常に興味深い結果が出ています。調査のなかでメーカーのイメージを調べたところ、富士通、NECの2社がダントツに高い評価を得ました。この2社の評価が高かったのは、全国的な販社網をもっているからだということがわかりました。

 地方自治体からは、メーカーと販社が同一に見えるようです。しかも市町村と都道府県を比較したところ、市町村は圧倒的に販社を重視、県レベルになるとメーカーを重視するという結果が出ました。

 ――大規模システムの場合、市町村であっても受注は大手ITベンダーが行い、販社は下請けという場合もあるわけですが。

 中野
 どこがシステム受注をしても、自治体と接するのは販社です。実際にメンテナンスをしたり、市町村と応対するのは地元の販社なのです。販社の対応こそ、重要なポイントだと考えている市町村が少なくないようです。

 市町村は、販社の提案力、メンテナンス能力などを評価のポイントと考えているようです。

 ――販社を重視するとなると、地方に販社をもっていないITベンダーは評価が低くなるわけですか。

 中野
 メーカー調査にはっきりと傾向が出ています。国産ベンダーの信頼度が高く、外資系の方が弱いというのは、地方における販社網の有無の差といえるのではないでしょうか。

 ――住民基本台帳の開始が間近に迫るなど、地方自治体は否応なく電子化をしなければならない状況に追い込まれています。調査は今年も行うのですか。

 中野
 その予定です。おそらく、今年同じ内容で調査を行っても、かなり違う結果が出る可能性もあると考えています。

(三浦優子)
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