フレッシュマンセミナー ITの常識

<フレッシュマンセミナー ITの常識>2.ブレードサーバー

2005/04/11 16:04

週刊BCN 2005年04月11日vol.1084掲載

 ブレードサーバーとは、ブレードと呼ぶ1枚のボードにCPUやメモリ、ハードディスクなどを搭載したもので、これ1枚で1台のサーバーとなる。

 実際には、プロキシサーバーやウェブサーバー、データベースサーバーなど、さまざまなサーバーに相当する複数ブレードを1つのシャーシに収納して使う。ブレードという言い方は、1枚のボードがさながら剣の刃をイメージさせるから、によるものらしい。

 ブレードサーバーの利点は、まずは管理のしやすさ。例えば、サーバーがダウンした場合、従来のタワー型サーバーを丸ごと交換しなければならなかった。これに対してブレードサーバーの場合、蛍光灯を取り替えるような手軽さで故障したブレードだけを差し替えることができる。また、電源や冷却ファンの数も従来に比べて大幅に少なくなるなど、設置スペースや運用コスト削減などで大きな効果が期待できる。

 最近では、ブレードサーバー間でギガクラスのデータ伝送速度が可能な製品が登場するなど、一段とハイパフォーマンス化してきた。こうしたことから、当初の大企業のデータセンターや大学、研究機関などへの導入から、一般企業にも広がり始めている。

 このように、国内のブレードサーバー市場は急速に立ち上がりつつある。ハイテク調査会社のIDCジャパaンによると、2004年上期のブレードサーバー出荷台数は7384台で前年同期比70.6%増という。また、04年通年では、出荷台数で前年比50%強、出荷金額でも同90%強の伸びと予測している。

 一方、ブレード技術をパソコンにも採用したブレードPCを今年上期中には市場に投入予定のベンダーもあるという。パソコンのブレード化によって、従来にはないクライアントパソコンとして期待されそうだ。ブレード技術は新しいC/S(クライアント/サーバー)システムのキーテクノロジーとなるかもしれない。(真実井宣崇)
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