なぜならば、iPodは今や、携帯の音楽再生機という枠をはるかに越え、社会的基盤を持つマルチメディア端末になっているからだ。本体と音楽コンテンツ整理ソフトiTunes、ネットサービスiTunes Music Storeの三つの要素が有機的に絡み合い、トータルなiPod世界を形成している。配信映像の再生に加え、世界中で放送局、新聞社、雑誌などから無数に配付される“iPodラジオ”も再生できる。授業内容をiPodに入れて学生に配る大学が世界的に増える……など、iPodはもはや単なる音楽再生端末を越えた“社会のデバイス”になった。だからユーザーが爆発的に増えるのも当然だろう。