未来を紡ぐ 挑戦するソフト開発企業 

<未来を紡ぐ 挑戦するソフト開発企業>72.ゆめみ

2006/04/10 20:43

週刊BCN 2006年04月10日vol.1133掲載

携帯電話の可能性を追求

 ゆめみ(深田浩嗣代表取締役)は、深田氏が京都大学大学院在学中の2000年1月に創業した会社だ。設立直後から携帯電話用ウェブサイト開発をビジネスの軸に据える。

 NTTドコモが「iモード」をスタートしたのが99年2月。深田氏は米国留学などの経験を通じ、それ以前から携帯電話向けサイトが一般的になると予想して準備を進め、「iモード」誕生の1年後に営業活動を開始した。携帯電話用ウェブサイトは、異なるキャリアやメーカーの携帯電話でも同じ操作や同じ表示を行えるようにするために複雑なプログラムが必要で、PC用サイトにはない「独自の開発ノウハウが必要」(深田氏)だ。月商4億円を稼ぐ女性向けECサイト「ガールズショッピング」を、創業直後から運営している実績も評価され、釣り情報の「上州屋.net」や懸賞の「The 懸賞」など200サイト以上を開発してきた。

 「ワンセグ」のスタートや「ナンバーポータビリティ」の開始など市場の動きは激しく、まだまだ技術革新が進む携帯電話では、「ウェブサイトの数は今後年率1.5倍で増えていく。今はまだ、4-5年前のPCサイトの世界」と分析。今後も携帯電話用ウェブサイトの開発を事業の中核に据える方針は変えていない。

 ただし、単純なウェブサイトの開発だけでは、飛躍的な成長が見込めないとの判断から、新たな成長エンジンの創造にも着手し始めている。それが、携帯電話向けRSSリーダーだ。新規事業創出のための研究開発子会社「Sweet」を設立し、この子会社から昨年11月に提供を開始した。このソフトを使えば、携帯電話向けサイトで、自分が欲しい情報を自動的に収集することが可能になる。PCサイトでは一般的になりつつあるRSSリーダーだが、携帯電話向けはまだまれな存在。

 当面の目標は、まずはRSSリーダーのダウンロード数を150万以上にすること。そして、3年後までに携帯電話向けRSSリーダーのデファクトスタンダードに成長させ、5年後には海外進出も狙う。

 着実に実績を積み上げてきたサイト構築のビジネスを成長させながら、携帯電話で実現するインターネットの新しいサービスも追求している。 次世代インターネットサービスコンセプト「Web2.0」は、「PCサイトだけに限った話ではない」と深田氏は強調している。(木村剛士)
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