URLフィルタリングのDBに強み

 ネットスター(小河原昇代表取締役)は、暴力やアダルトサイトなど、社会にとって適切ではないサイトの閲覧を制御するURLフィルタリングソフトの数少ない国産メーカーだ。ある調査会社では、URLフィルタリングソフト市場が、2010年に200億円を超す規模へと成長するとみているほど将来性のあるマーケットだ。

 同社は、教育機関向けソフト開発に強いアルプスシステムインテグレーション(ALSI)と、トレンドマイクロの共同出資会社として01年に設立。両社がそれぞれのブランドで販売するURLフィルタリングソフトの技術を陰で支えている。株主である2社に加え、ISPやルータメーカー、携帯電話キャリアなどがネットスターの技術を用いて、それぞれの顧客に対しURLフィルタリングサービスを提供している。エンドユーザーにはネットスターの名前が必ずしも明示されるわけではないため、会社の知名度は決して高いとはいえない。だが、フィルタリング市場でシェア41%を獲得し、トップベンダー(富士キメラ総研調べ)の座に位置する。

 強さを支える最大の武器は、ウェブサイトの中身をチェックしカテゴリ分けする情報システムとその体制にある。ネット上に存在するウェブサイトを365日体制でチェックするためリサーチセンターを東京都と宮城県に持つ。そこでは、約30人のスタッフが常駐し、サイトを監視する情報システムがある。世界中で生まれるサイトをシステムと人で区分けし、適切でないサイトをチェックしたデータベースを作っている。「情報システムである程度のカテゴリ分けはするが、最後の工程ではすべてのサイトのチェックを人による目視で行う」(小河原代表取締役)という。

 サイトで使われる言語は、日本語のほか、英語と中国語に対応する。また、PC用サイトだけでなく、携帯電話向けサイトのデータベースも持つ。データベースには約4600万サイトが登録され、ALSIのURLフィルタリングソフトの最新バージョンでは、1日にデータベースを3回更新することが可能になった。「更新頻度は他社よりも上で、1日に3回更新は業界初」としている。

 同社の調べでは、昨年5月から今年5月の1年間で約1300万サイトも増えており、常時監視の体制がURLフィルタリングソフトを作るには必須であることを物語っている。

 「悪質なサイトを防ぐのは社会にとって大きな役割であり、重責でもある。データベースの品質をさらに高めることが重点ポイント」とシステムの増強を計画。強みのデータベースの質をさらに磨きあげるため、研究開発に余念がない。(木村剛士)