ユーザー層の広がりを視野に

 NAS(ネットワーク・アタッチド・ストレージ)で国内トップシェアを誇るストレージ関連機器メーカーのネットアップは、「クラウド」時代に備えた販路の整備を進める。なかでも、サービス型モデルを提供するベンダーを販社として確保することでビジネス領域を広げていく。

 現在、主流の販路はディストリビュータ経由が大半。加えて、SIer経由でのシステム提案、コンサルティング会社とのアライアンスも進んでいる。ストレージ関連機器メーカーに対するOEM(相手先ブランドによる製品供給)も収益源だ。こうした主力事業を確保しながら販社として獲得していくのがデータセンターを所有するベンダー。最近では、一定期間ハードウェアを活用したいというユーザーニーズに対応し、サービス型モデル「HaaS」を提供するベンダーが出始めている。ストレージ分野では「STaaS」といった言葉も台頭してきた。タイ・マッコーニ社長は、「今後は、『A-a-S(アズ・ア・サービス)』や『クラウド』を視野に入れたパートナーシップを組んでいかなければならない」との考えを示している。


 「クラウド」時代を見据えた取り組みには、ほかのストレージ機器メーカーも着手している。そのなかでネットアップの優位性は、「顧客が費用対効果に優れたビジネスモデルを構築できること」と言い切る。実際、ネットアップの製品は1TB(テラバイト)などデータ容量あたりの単価が他社より安いことを売りにしている。近い将来、データセンターが現状よりも大容量のデータを管理するようになれば、「コスト効率が高いユニファイドストレージとして認識されるようになる」と自信をみせている。


 時代の流れに即したビジネスモデルの構築で、「まずは2012年中にビジネス規模を現状の2倍に引き上げる」方針。その一環として、今年度は協業ベンダーを増やしている状況だ。(佐相彰彦)