年頭所感

【2012年度 IT産業の道しるべ】 日本ソフトウエア産業協会(NSA)

2012/03/22 20:40

週刊BCN 2012年03月19日vol.1424掲載

変革

河合輝欣
会長
 中小ソフト開発の支援団体である日本ソフトウエア産業協会(NSA)が掲げる2012年度のキーワードは、「変革」だ。言葉としてはありきたりだが、中小ソフト会社は、今本気で変わらなければならない時期を迎えている。会員企業がイノベーションを起こし、変革を遂げられるような取り組みを積極的に推進する。NSAは1985年の設立で、150社の会員企業を抱えている。そのほとんどが東京に本社を置き、従業員50~200人の中小規模のソフト開発会社だ。およそ10種の委員会を立ち上げて、技術、営業、経営などさまざまな面で会員企業を支援し続けてきた。例えば、昨年を振り返ると、セミナー・講演会・研修会を18回開き、734社、1176人が参加した。一方、教育研修、ビジネス交流会、野球大会などの会合や親睦活動は26回開催、551社、1138人を集めることができた。一社ではできないことであっても、多くの企業が集まればできることがある。中小のソフト開発会社が共通して困っていることや要望することをわれわれが手がけるつもりだ。

 中小のソフト開発会社のビジネスは厳しい。既存の事業に縛られることなく、新たな成長の源泉を見つけなければならない。われわれも、クラウドの活用など新たなビジネスを創出するための「ニュービジネス委員会」を立ち上げている。会員企業がイノベーションを起こすことができるよう、支援していきたい。
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