ベンチャー企業は、経済を活性化する重要な一要素である。それは米国のIT企業が米国経済をけん引している現状をみればよくわかる。例えば、シリコンバレーでは年間平均1万7300社が起業し、1万2800社が廃業している(このデータの出所は、“Silicon Valley Index 2012”で、社数は1995年から2010年の平均値である)。言うまでもないことだが、この起業数と廃業数の差、4500社がすべて成功して大企業に成長するわけではない。半ば死んだような状態で存在し続けるゾンビ企業になるベンチャー企業も少なくない。大企業に買収されるか、新規株式公開(IPO)してエグジットに成功する企業は、この4500社のごく一部である。ただ、そのなかには時価総額数十兆円のGoogleやFacebookが含まれることを忘れてはならない。