「小規模企業に対して有益で適正な情報・サービスを完全無料で提供する」ことを使命とする円簿インターネットサービス。「クラウド円簿」と4つの業務アプリケーションで、業務ソフト市場に変革を起こそうとしています。
「クラウド円簿」って、どんなサービスなの?
吉田直幸
代表取締役業務に役立つ情報を提供するウェブサイトです。
クラウド円簿では、中小零細企業や個人事業主向けに、助成金・補助金などに関する役立つ情報を提供。また、会計ソフトが未導入で、従業員数10名以下の小規模事業者を対象にした4つのクラウド業務アプリケーション、「円簿会計」「円簿青色申告」「円簿給与」「円簿営業支援」もここから利用できます。
何が新しいの?これらの業務アプリケーションが、すべて無料で使えます。
業務アプリケーションはパッケージソフトやクラウドサービスとして有償で利用することが一般的。しかし、円簿インターネットが提供する各業務アプリケーションは、すべて無料で利用が可能。例えば、従業員一人ひとりに登録してもらい、各々が自分で経費精算を行うことで、経理担当者の負担を軽減することも可能です。
どんなビジネスモデルなの?会計システムのOEM提供や広告収入を、主な収益源としています。
業務アプリケーションを無料で提供している分、ほかのところでマネタイズしなくてはいけません。そこで、同社の会計システムを金融機関や商工会議所などにOEMで提供・カスタマイズしたり、サイト上での広告収入を得たりしています。また、今後は業務アプリケーションのオプションサービスなどでも収益化を図る計画です。
今後の方向性は?とにかく開発を重ね、サービスをよくしていきます。
直近ではまず、国税関係書類のペーパーレス化の動きを背景とする電子帳簿保存法改正への対応を進める予定。また、「円簿小口現金出納帳」「円簿経費精算」といった新たな業務アプリケーションの開発や、APIを公開することで、他社の業務ソフトとの連携なども進めていく方針です。クラウド円簿では、マイページを作成し、同社にとってもユーザーにとっても使いやすいサービスに改良していきます。これらの取り組みを進め、来年の3月までに、5万ユーザーの獲得を目指します。
よろしく円簿インターネットサービス
「業務アプリケーションが無償で使える」ことによって、未使用者層の獲得を図る円簿インターネットサービスですが、その奥にはさらなる狙いがあります。それは、ビジネスマッチング。匿名を前提にしたうえで、ユーザーのデータを「Business A.I.」と名付けたエンジンが分析。各ユーザーに合った物販、金融、保険などの情報を提供し、金融機関や保険業者、さらには他のユーザーとマッチングします。これが実現すれば、新しい価値を生む業務ソフトであるといえそうです。円簿インターネットサービスは「完全無料の業務アプリケーション」でイッポ前へ!