ホワイトカラーの業務を効率化させる取り組みとして欧米ではすでに広まっている「RPA」。インダストリー4.0のカギになるともいわれています。そんなRPAが今、日本でも普及に向けて本格的に動き出しています。今回、そのキーパーソンであるRPAテクノロジーズの大角暢之社長に話を聞きました。
Company Data会社名 RPAテクノロジーズ
設立 2013年7月
所在地 東京都港区
事業概要 RPAを構成するソフトウェアの輸入・開発・販売事業、RPAを活用したアウトソーシング事業など
URL:https://bizrobo.com/ そもそも、RPAって何?
大角暢之
社長ホワイトカラーの業務を代行し、効率化する取り組みです。
RPAは「ロボティックプロセスオートメーション」の略で、サイバー上の「ロボット」(ソフトウェア)がこれまで人間だけができると考えられてきた、とくにホワイトカラーの作業を人に代わって遂行します。人の作業を代行することから、仮想知的労働者(デジタルレイバー)ともいわれており、「現在、日本で約200社4000ロボットが稼働している」(大角社長)そうです。RPAテクノロジーズは日本におけるRPA普及をけん引するベンダーで、RPAのベースとなるテクノロジーである「BizRobo!」を提供しています。
何がすごいの?定型作業を自動化することができます。
RPAではルールエンジン、機械学習やAIなどの技術が活用されており、データ入力・修正処理などの定型業務(ルーチンワーク)を自動化することができます。RPAには「定型作業の自動化」「一部非定型作業の自動化」「高度な自律化」という三つの段階があり、現在は定型作業を自動化する段階にありますが、発展的には非構造化情報の取得や知識ベースを活用した問い合わせ対応、ゆくゆくはより高度なアナリティクスや意思決定まで行うことができるようになると考えられています。
どんなビジネスモデルなの?パートナーがもつ知見と組み合わせた間接販売が中心です。
ユーザーの業務をよく知るパートナーとの協業でBizRobo!を提供しています。
例えばロボットと人を一緒に派遣し、ルーチンワークとそれ以外の業務を分担するBPOソリューション「ハイブリッド派遣」ではキューアンドエーワークスと、ルールにもとづいた定型業務だけでなくデータマイニング技術や分析アルゴリズムを活用して非定型業務も行うことができるロボットオートメーションサービス「ブレインロボ」ではブレインパッドと協業。ほかにもさまざまな企業のノウハウと組み合わせた製品・サービスを用意しています。
よろしくRPAテクノロジーズ
今年7月、日本におけるRPAの普及啓発や国内外の関連団体との情報共有を通じて業界の発展を目指す「日本RPA協会」が設立されました。大角社長は同協会の代表理事を務めています。「労働人口の減少に対応する手段としてRPAが注目されていることから、政府からも後押しを受けている」といい、それが協会の設立にもつながりました。「今年がRPA元年。アイデア次第でRPAの可能性はいくらでも広がる」と、大角社長は意気込みます。RPAテクノロジーズは「RPA」でイッポ前へ!