一般社団法人 みんなのクラウド 理事 松田利夫
略歴
松田 利夫(まつだ としお)

1947年10月、東京・八王子市生まれ。72年、慶應義塾大学工学部管理工学科卒業。94年から山梨学院大学経営情報学部助教授に就任し、現在、同学部教授。00年11月、きっとエイエスピーを設立し、代表取締役社長に就任。現在、「一般社団法人 みんなのクラウド」の理事を務める。
コンピュータエンジニアの間には、かつて、オペレータ、プログラマ、システムエンジニアという身分制度があった。メインフレームが主流の時代のことで、新人にはまずオペレータ教育を行い、そこでコンピュータ操作技術を身につけたら、プログラマとしての経験を積ませ、やがてコンピュータシステムやユーザー業務の知識が身についたところで、システムエンジニアに昇格させるというのが慣例であった。しかしながら、さまざまな仮想化技術の活用があたりまえとなり、構築や運用管理のための技術要件が複雑化した今日、オペレータには、高度な技術的資質と広範な経験が求められることは不可避であり、新人よりもむしろベテランが担うべき職務となっている。
クラウド基盤はいうに及ばず、オンプレミス環境でも仮想化技術の活用があたりまえになり、構築プロセスにしても運用管理プロセスにしても、さまざまな仮想化技術を深く理解し、それらを適切に組み合わせた自動化の設計および実装を行う見識が今日のオペレータには求められる。人工知能技術の普及に言及するまでもなく、定型的な運用管理業務を担うだけのオペレータは不要になりつつある。数年前に、知己の海外通信機器企業副社長に、クラウド基盤構築を含め、その上位層をすべて自動化することは技術的に可能であり、オペレータ1人当たり1万サーバーインスタンスを管理可能にすることが目標だといわれたことが思い起こされる。
当社(きっとエイエスピー)では、技術製品のライセンスでなく、構築・運用管理を委託いただくサービスを求められることが昨今増えており、それに備えるためのオペレータの増員を図っている。最近採用したオペレータの一人は、仮想デスクトップの構築経験を、もう一人は数百台規模のサーバーの構築、運用管理を担当した経験を、それぞれ評価して決めた。新規採用したこの二人を現場に配置し、構築、運用設計などの作業をさせていくうちに、彼らにプログラミングスキルが十分備わっていないことがわかってきた。二人ともシステム構築や運用管理の経験は十分なので顧客対応作業上は問題ないのだが、プログラミングスキルの欠如はキャリア形成上障害となる。オペレータにも、プログラマやシステムエンジニアとしての素養・経験が求められる時代となった。
一般社団法人みんなのクラウド 理事 松田利夫
略歴

松田 利夫(まつだ としお)
1947年10月、東京都八王子市生まれ。77年、慶應義塾大学工学研究科博士課程管理工学専攻単位取得後退学。東京理科大学理工学部情報科学科助手を経て、山梨学院大学経営情報学部助教授、教授を歴任。90年代に日本語ドメインサービス事業立上げ。以降、ASP、SaaS、クラウドの啓蒙団体設立に参加。現在、「一般社団法人 みんなのクラウド」の理事を務める。