ロボットスタートアップのユカイ工学では、ロボット(ハードウェア)の受託共同開発と、自社開発プロダクトの提供を行っています。およそ20人のメンバーでデザインから開発・提供まで手がけており、一家に1台のロボット普及に向けた事業を展開しています。
どんなロボットがあるの? 現在、11種類のロボットをラインアップしています。
青木俊介 代表取締役 自社開発したロボットのなかで、メインプロダクトとなっているのが家庭向けコミュニケーションロボットの「BOCCO(ボッコ)」です。専用のスマートフォンアプリで入力したメッセージをBOCCOに送り、BOCCO側でメッセージを音声で再生したり、BOCCOを使って録音した音声メッセージを文字に起こし、アプリ側で文字と音声両方で内容を確認することができます。また、付属/別売りのセンサを併用して、扉の開閉や鍵の開閉、部屋の温度・湿度などを知らせることなども可能です。留守番をしている子どもや高齢者宅などでの活用を想定しています。
また、最近ではスペースシャトル型のロボットキット「ハブラシロボットキット」の提供を始めました。車輪の代わりに歯ブラシを利用していて、子どものロボットづくりの体験向けに、電機メーカーや百貨店から引き合いがあるそうです。
受託開発したものは?用途の異なるさまざまなロボットがあります。
通信キャリアや自動車メーカーなどと共同開発を行ってきた実績があります。多種多様なハードウェアのデザイン設計や開発を手がけてきました。NTTドコモが提供する、駐車場に設置して車の入出庫を感知する「スマートパーキングセンサー」のほか、さまざまな機能をもったウェアラブル端末やロボットなどがあり
ます。
ユカイ工学における売り上げの構成としては、「自社開発と共同開発それそれ半々くらい」(青木代表取締役)だとしています。
今後の方向性は?BOCCOと連携する外部サービスの拡充を図っています。
BOCCOアプリのなかにある「BOCCOチャンネル」から、外部サービスとの連携機能が利用できます。現在は「Yahoo!天気」や、フルタイムシステムの宅配ロッカーとの連携サービスを提供しています。これを今後、「HEMSや物流、宅配サービスなどと連携させていきたい」(青木代表取締役)としています。
よろしくユカイ工学
「ただ便利や安いというものではなく、人の毎日が愉快になるものしかつくらない」と青木代表取締役。デザインから手がけている同社の開発したロボットはオリジナリティを意識していて、そこを評価されるかたちで、企業からの引き合いも多いそうです。「デザイナーとエンジニアが連携してプロダクトを開発していることが強み」だと青木代表取締役は話します。ユカイ工学は「ロボットの設計・開発」でイッポ前へ!