GAUSS(ガウス)は、人工知能(AI)を使ったパッケージ開発を企業と共同で行う、今年5月に設立したばかりの会社です。スタートアップならではのコストや価値といったメリットの提供を図っています。そんな同社のAI技術の源泉は、“競馬”にありました。
Company Data会社名 GAUSS
設立 2017年5月
所在地 東京都渋谷区
事業概要 AIパッケージ開発、AI受託開発、AI競馬予想研究SIVAの制作・運営
URL:http://gauss-ai.jp/ どんな会社なの?AIパッケージの共同開発と、競馬予想アプリ「SIVA」の運営を行っています。
(左から)関塚正平 取締役副社長、宇都宮綱紀 代表取締役 GAUSSでは、BtoB、BtoCの二つの事業を展開。BtoB向けには、AIを活用したパッケージの共同開発を、BtoC向けには、AIを使って競馬予想を行うスマートフォンアプリSIVAの運営を行っています。
SIVAは過去のデータを解析して得た情報をもとにして、AIがレースの勝ち馬を予測するアプリです。また、チャットの機能を搭載していて、欲しい情報を書き込むとチャットボットが返答します。
今年リリースしたばかりとはいえ、宇都宮綱紀代表取締役によると、現在までのユーザー数は「3000~4000人程度」に達しているとのことです。
強みは何?予測エンジンとチャットボットです。
「競馬を当てることに集中している」(宇都宮代表取締役)と話すように、SIVAの競馬予測で培った予測のノウハウが同社の強み。今年7月にはアパレル企業ANAPと、AIを活用した「EC・マーケティング技術の開発」に向けた共同開発を行っていくと発表しています。その取り組みにおいて、ANAPのもつファッションに関連するデータやGAUSSの画像認識技術を活用して、「例えば、流行の予測などができないか」と考えているといいます。また、チャットボットも強みとしており、他社からの引き合いがあるそうです。
今後の方向性は?3年で上場を目指します。
AIパッケージの共同開発を行うBtoBの事業で会社の成長を描いています。また、現在はコンシューマ向けにSIVAを無料提供していますが、今後は一部機能の課金を検討するほか、「チャンスがあれば他のサービスもつくる」(関塚正平取締役副社長)ことも視野に入れているとのことです。「来年度、売上高2億を目指す」とともに、「この先3年での上場が目標」としています。
よろしくGAUSS
宇都宮代表取締役の前職は富士通で、新規事業開発を担当していました。同時に、社外のハッカソンイベントなどにも積極的に参加していて、ものづくりに対する情熱を人一倍もっている方だと感じました。
今抱えている課題の一つが人員で、案件は多くきているものの、社内のリソースが足りていません。現在の従業員数は5人ですが、エンジニアを中心に人を集め、「年内には10人規模にしたい」と、社内体制の充実化を図るそうです。GAUSSは「AIパッケージの共同開発」でイッポ前へ!