BCN読者の方々には、察するに女性より男性が圧倒的に多いことだろう。それを知っていて、なぜ「化粧」や「美」をテーマにしたコラムを書くんだとお思いの方もいるかもしれない。

 だが、世界の化粧文化の歴史をひも解いてみると、化粧をするという行為は決して女性占有のものではない。驚かれるかもしれないが、むしろ、男性のほうが化粧に熱心な時代もあったほどだ。最近は日常の習慣として眉を手入れする男性が若い層を中心に増えているが、そういう姿を見て「あらら…」と眉をひそめる文化が日本に根付いたのは、明治以降ほんの百年程度の話。またの機会に触れるが、戦国時代の武将も化粧をして戦いに臨んだといわれている。

 化粧品ユーザーのコミュニティサイトであるアットコスメをスタートして以来、数多くの女性の化粧への熱い想いに触れてきた。つねづね、女性の化粧や美に対する執着やパワーの凄さを感じている。かくいう私も例にもれず。人は、少しでも美しくなりたいという願望を、なぜか(そう、なぜか!)誰もが抱えている。化粧は、その人の心理状態を左右し、人とのコミュニケーションにも多大な影響力をもつ、非常に本能的な行為なのである。

 歴史上、化粧は女性だけのものではない。これからの3か月、いろいろな視点から化粧について考えていきたい。(アイスタイル取締役 アットコスメ主宰 山田メユミ)