旅の蜃気楼

<e-Silkroad編 アジアのIT利用技術立国を目指せ>その22 ニッポン、ニッポン!

2002/06/10 15:38

週刊BCN 2002年06月10日vol.944掲載

 

▼日本とベルギーとの戦いをテレビ観戦した。エキサイティングだった。走り回るプロレス観戦という感じがして、手に汗を握った。どういうわけか、これまでサッカーとなじみが薄かった。ちなみに50才の世代は…、皆さんもそうですよね。ところがもし日本が敗戦後、イギリスやフランスの占領国になっていたら、逆かもしれない。今はアメリカの文化が深く根付いている。深く関わりをもつ国の影響は強く、徐々に同化する。シルクロードのその昔はどうであったのか。わが国はどの国と深く交流したのか。その証拠が思わぬところから発掘できた。興味をもつと、芋づる式で情報が関連してくるから不思議だ。それは「やたがらす」との出会いに始まる。

▼さる5月、熊野古道を旅した。歴史のなぞ、北緯135度46分。古都への入り口である熊野三山を歩きたいと思ったからだ。串本町と京都市を一直線で結ぶと、その線上に飛鳥、藤原、平城、平安の京がきれいに並ぶ。なぞは専門家に譲るとして、熊野三山のなかでも山に囲まれた那智熊野大社からみる那智の滝は絶景だ。早朝、霧が山肌を覆い、真っ白な滝水の爆音が遠くで聞こえる。本当に、神は宿っているのかもしれない。そんな気がした。そのせいなんだろうか。神社のお札を求めようと、社務所の棚を見た。おや、その隣に東京で毎朝お目にかかる、あの烏に似たお守りがある。あまりにも愛らしい烏(写真)なので買った。これは何だ。

▼「やたがらす」をグーグルで検索した。1820件のデータが0.11秒で出た。「楽天市場」にある北岡本店のホームページだ。奈良県吉野郡吉野町にある明治元年創業の酒造会社だ。「やたがらす」はお酒の銘柄だ。その関連でついに「日本サッカー協会(JFA)」に出会った。「えっ、何で」。JFAのエンブレムで、サッカーボールを3本目の足でつかんでいる烏は、那智大社の「やたがらす」なんだ。3本足の鳥は、中国の神話に起源を発し、シルクロードから海を渡り、紀伊半島の那智勝浦に行き着いた。那智川を遡行し、那智の滝に棲みつき、神武天皇が日本を造る時に大峰山の尾根から、吉野へ、飛鳥へと道案内した、と神話にはあるが、戦後には教育されていないから、サッカー少年もにわかサッカーファンも知らない。詳細は日本サッカーの生みの親、明治11年生まれ、中村覚之助の紹介HPへ行ってみてください。ベルギー戦で「やたがらす」が飛んでいた。ワールドカップの日本選手のユニホームで、飛んでいる。文化って面白いものだ。「world cup」を検索したら、なんと236万件が出てきた。そのなかでもとくにBBCsportがお気に入りだ。ところで、やたがらすの情報は「三本足のからす」に詳しいです。(本郷発・BCN主幹奥田喜久男)
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