いくら20作目&40周年記念作品とは言え、ここまでサービスしてくれるとは（嬉しいけれど）次が大変そう…と余計な心配をしてしまった「007 ダイ・アナザー・デイ」。

　5代目のポンド役ピアース・ブロスナンがこれで降板（？）の噂はさておき、シリーズ最高の大ヒットを記録しているのも納得です。

　何しろ冒頭から驚きのアクションときて最後の最後までハイライトのオン・パレード。

　派手で勢いがあるからいちいち突っ込んでる暇もない。

　「地球上でもっとも閉鎖的な国、北朝鮮」（監督の弁）を舞台に悪役は震えるほど怖いし強い。

　しかもボンド・ガールが「チョコレート」（辛く暗いドラマだが希望ありの秀作）でオスカーを受賞したハル・ベリー。

　スタイル抜群のビジュアル系美女にして演技派という“天からすべてを与えられた”才色兼備の代表ね。

　素顔はいたってノリのいいキュートなナチュラル派だから、インタビューも楽しいし女の私でもその美しさにクラクラ。

　コメディからシリアス、コスプレもいける彼女がここではビキニ、ボディ・スーツ、ドレスを見事に着こなしアクションから濃厚なベッドシーンまで披露。

　本人曰く、「これまで銃を使ったこともなければ剣で闘ったこともないので（笑）どうすればいいか見当がつかなかったけれど、素晴らしいトレーナーから特訓を受けて挑戦しました。でも、撮影現場はスモークがたかれ強い風が吹いて髪の毛は顔に張りつくし、良く見えないから必死。できあがりがどうか不安でね。そうそう、飛行機に飛び乗るシーンをピアースは楽々こなしたんです。私は彼より10歳も年下だからヘッチャラだわと思ってトライしたら、全然ダメ。夜が明けても飛行機に飛び乗ることができないの（笑）。結局スタントマンにやってもらいました。体がガタガタになるほどトレーニングしたのに、あーあ、次回作のためにはもっと励まないとね」

　「007 ダイ・アナザー・デイ」は3月8日公開です。


［襟川クロ］
年間600本もの新作映画を制覇する元気印の映画パーソナリティ。BAY―FM「アクティブ・ウィークエンド」、COMING SOON TV「クロのムービーデリバリー」ほかに出演中。新聞、雑誌の連載から映画インタビュー、MCまでオールマイティにカバーする。