最近日本に出張した。新宿、秋葉原、新橋などのコンピュータを取り扱う店を見て回った。米国のお店ではそうも感じないのだが、日本ではどの店に行っても価格は同じということを実感した。秋葉原では、「秋葉原価格」と、価格がどこの店に行っても変わらないと言った販売員がいた。きっと長年の価格競争に疲れた販売店が生み出したことなのだろうが、これを認めているメーカーもメーカーだ。これは、談合、価格調整で違法である。

 最近メーカーはオープン価格と言って希望小売価格を表示しなくなった。その状態でどの店に行っても価格が同じなのはおかしい。どの店に行っても価格は本当に違いがないが、唯一の違いとして還元ポイントというシステムがある。還元ポイントとは、実質的な値引きである。カメラを販売している会社では15%前後まで還元ポイントがある。これで10万円のものを購入すれば、1万5千円分のポイントが入る。そしてこのポイントを使って将来商品を購入できるわけだ。値引きとの違いは、値引きした分はどこの店舗でも使えるが、還元ポイントは販売した店だけでしか使えないというものだ。

 米国では言うまでもなく価格統制はない。また、還元ポイントも存在しているところは少ない。ただ、最近米国ではメーカーや販売店がメールインリベートを発行するようになった。メールインリベートとは、購入した商品のレシートと商品のバーコード部分を郵送したら現金(小切手で)が返ってくるというもの。これは、商品を誰が買ったかということがわかる上に、商品の値引きではなく経理上マーケティングコストとして処理できるから喜ばれているのだ。  いずれにしても消費者はますます頭の良い買い物をするようになった。商品に付加価値をつけて差別化をすることが大切。しかし、日本では販売店どうしが価格統制をしている。このような状態のなかで、日本の販売店はポイント以外に店舗の差別化がない。これから何を売りものにして行くのか見守って行く必要がある。(米シアトル発:パシフィックソフトウェア パブリッシング 内倉憲一)