「営業利益率10%は確保しないと、グローバルでソニーがさらに成長するのは難しい」と語るソニーの出井伸之会長兼グループCEO。

 このほど開いた2004年度経営方針説明会で、「最強のコンシューマブランドの確立」のための“集中領域”と位置付けた、薄型テレビやデジタルカメラ、DVDレコーダー、携帯電話などを挙げ、「付加価値の取り込みと差異化を図る」と営業利益率10%確保のために威勢のいい言葉が飛び出す。

 デジタル家電に加え、音楽配信や映画会社の買収話などエンタテインメント分野への強化ばかりが耳に入り、既存の商品やパソコン「VAIO」は影を潜めた印象だ。

 出井会長は昨年度のパソコンビジネスに関して、「闇雲にシェアを追うのではなく、ソニーらしい高付加価値モデルに的を絞った戦略で利益改善を果たした」ことを強調する。だが03年、国内販売台数でデルに抜かれ3位から4位に順位を落とした。少なからずVAIOブランドの勢いも減速したようだ。

 ソニーが標榜するパソコンとAV(音響・映像)の融合、ホームとモバイルの融合のなかで、VAIOの位置付けが明確ではなく、どこかぼやけて見えるのだが。