先日、あるソフトベンダー社長のインタビューで、「IT産業って何を指す?」という“基本的な”話題で盛り上がった。

 最近、楽天などインターネットとコンピュータを使ってサービスを手がける企業を、IT業界、IT企業と表現することが当たり前になった。だが、果たしてそれは正しいのか。それが主な論点だった。その社長の弁はこうだ。

 「トヨタ自動車などのメーカーや部品メーカー、販売会社は自動車産業に位置づけられる。だが、その自動車を使って物を運ぶ運輸業者や、人を運ぶバス運営会社は自動車産業とは呼ばない。サービス業でしょ。この例から考えれば、楽天などネットを使ったサービスベンダーはバス会社と一緒でサービス業。IT産業に位置づけられるのはおかしい」

 大賛成とは言えないが、言わんとすることは確かにうなずける。つまり、つくる側と使う側が、どちらも同じ業界として位置づけられてしまっているのだ。これがIT企業という言葉の定義を混乱させているそもそもの原因だ。ITをつくる産業のほうは、もはや成熟している。IT、ネットとひとくくりに語られる企業のセグメントを、この辺ではっきりと位置づけ直しておく必要があると思えるのだが。