日本では粉飾決算が大騒動になっているが、この問題は米国ではまず発生しない。

 米国では、エネルギー市場を揺るがせたエンロンという企業の代表者を被告とした裁判の陪審員の選択が1月30日からスタートしている。この裁判では、エネルギー商社・エンロンが電力のスポット市場の相場を意図的に吊り上げた疑いが争点となっている。エンロンのせいでカリフォルニア州では停電などが発生し、電気料金が2倍にもなった。エンロンを監査していたアンダーセンも資料隠滅に関与したことが表に出て、倒産の憂き目に遭った。

 米国にはFTC(Federal Trade Commission)という組織があり、上場した会社はもちろん、外部から資金を調達しようとする企業もこの組織のガイドラインに従わなければならない。いってみれば株式市場の監査役である。この監査役は企業を見るだけではなく、監査法人にも目を向けており、不正が発覚すると、罰金、上場廃止、会社倒産にまで追い込める権力を持っているのだ。

 FTCの目が光る中、監査法人も今回日本で問題になったようなことは決してできない仕組みが完成している。(サンノゼ発)