海外で成功するには、競合他社にはない強みが必要である。巨大市場・中国でIBMやヒューレット・パッカード(HP)、地元ベンダーなどと覇権を争っている日本のITベンダーは、“絶対的な強み”に乏しく、苦戦気味だ。

 こうしたなか、中国市場でのシェア拡大を目指す日立製作所が切り札と位置づけているのが運用管理ソフトの「JP1」をはじめ、無線ICタグの「ミューチップ」、セキュリティの「秘文」など。日立グループの看板製品として国内でもよく知られている。

 ところが虎の子のひとつであるセキュリティ製品に関しては、「日本の輸出規制が厳しい」(日立〈中国〉の山中大三郎・副総経理)と、自由に国外へ持ち出せない状況が歯がゆいという。別の日系ITベンダーは、「規制は冷戦時代のCOCOM(ココム)を彷彿とさせるもので、もう時代が違う」と眉をひそめる。今年に入ってからもラジコンヘリコプターの中国への輸出が問題になったばかりだけに鋭敏化している。

 総合力でみればIBMなど最大手のコンピュータベンダーに及ばない日本勢は、高度な技術を結集し、追随を許さないアイテムで勝負をかけるしかない。すると規制がじゃまをする…。

 中国で苦戦する日系ベンダーを救うには、政治でぎくしゃくする日中関係そのものを改善し、時代遅れの規制を撤廃することが先決か?