台湾でも産業が空洞化して、高付加価値分野しか残っていないと言われている。

 電子産業に限れば、確かに少品種大量生産される製品や半完成品は、人件費をはじめとしたダイレクトなコストでみると、台湾でも日本や欧米と同様に、中国企業に太刀打ちできないのが現実となってきた。

 多くの台湾企業が生産工場は中国に移転しているが、国内外の営業部門に関しては、引き続き台湾国内に置く方向にある。

 台湾国内に開発本部を置き試作ラインを構えるが、本格的な量産となると中国で展開するスタイルが一般化しつつある。開発本部を台湾国内に置くことで、台湾での商談は台湾企業同士でも頻繁に行われ、ビジネスの大きな流れとなっている。

 付加価値や保険としての対価、いわば品質や納期の遵守などの安全性に対して、多少のコストを上乗せすることができれば、この小さな台湾国内のなかで多くの優秀な中国製の部品を揃えることができる。

 日本企業のように、中国のカルチャーを理解するのに時間や手間を惜しむ場合は、台湾での開発と試作を経て、中国で量産するというステップが安全な選択なのかもしれない。(台北発:アコードインターナショナル 原 真)